昆虫飼育を快適に楽しむために、絶対に避けられない道。

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・ショウジョウバエ(幼虫)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ショウジョウバエ科 Drosophilidae

ショウジョウバエの幼虫。非常に成長が早く、もうすぐ蛹になると思われる。

 

・ショウジョウバエ

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ショウジョウバエ科 Drosophilidae

 

ショウジョウバエは体長3mm前後で、3千を超える種類が確認されています。

発育は速くて、温度25℃で飼育した場合は卵から約10日位で成虫になり、成熟したものは1日に80個もの卵を産みます。

寿命は自然界だと交尾や産卵を行いますので1ヶ月位ですが、人工飼育で単体飼育すると60日以上は生きます。

自然界ではアルコール発酵を行う果物類や樹液などに集まり、飼育下においてはアルコール発酵を行う昆虫ゼリーにも誘引されます。ほとんどの種は糞便や腐敗物といった汚物には誘引されないので、人間に有害な病原菌を運ぶことはありません。しかし、ショウジョウバエが食したカビなどは体内を通じて子孫などに伝わります。

・ショウジョウバエ(蛹)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ショウジョウバエ科 Drosophilidae

蛹の状態のショウジョウバエ。孵化からわずか10日、もうすぐ成虫に羽化する。

 

・ノミバエ

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ノミバエ科 Phoridae

ノミバエは体長2~4mmで、背中が丸く、後脚が太くノミに羽根をつけたような形状で素早く歩き回ります。

日本全国に分布していて、ノミバエは腐敗動物質を好み、中にはキノコに集まる種もいますが腐敗した幼虫や蛹などに産卵します。

ほとんどの種は卵から約2週間位で成虫になります。腐敗食物にも産卵して糞便や腐敗物に誘引されますので病原菌を運ぶおそれがあります。

・ノミバエ(幼虫)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ノミバエ科 Phoridae

・ノミバエ(蛹)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ノミバエ科 Phoridae

・キノコバエ

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 キノコバエ科 Sciaridae

キノコバエは体長3mm前後と小さく、頭部は黒色、前胸は暗褐色、翅は褐色透明です。

自然界では腐葉土や朽木の腐った部分に生息して腐食物を食します。

卵から約2週間位で成虫になり、寿命は4~7日位です。繁殖力が強くマットなどに多量に発生する場合があります。

飼育ケース内に発生するとキノコバエ幼虫も餌となるマットを食べる為、マットの劣化が早まり、餌を奪われたカブトムシの幼虫などは大きくなりません。

人間に有害な病原菌を運ぶことはありませんが、多量に発生すると目の前を飛び回り不快感を与えたり、食品物へ混入します。

マットにキノコバエが発生した場合はマットを全部交換するか、電子レンジか直射日光にて加熱するか、冷凍します。

・キノコバエ(幼虫)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 キノコバエ科 Sciaridae

 

・キノコバエ(蛹)

節足動物門 昆虫綱 ハエ目 キノコバエ科 Sciaridae

 

・ツヤグロシリホソハネカクシ

コウチュウ目 ハネカクシ科 シリボソハネカクシ亜科 Tachyporus suavis Sharp

体長3mm~5㎜ほどでキノコの生える朽木に集まり、飼育下では産卵木や昆虫ゼリーにも集まる。

光沢のある黒色の体をしており、上から見ればオタマジャクシに似て素早く動く。

・ススホコリ

変形菌類(真性粘菌類)ススホコリ (Physarales.Physaraceae.Fuligo)

(細胞性粘菌類、真性粘菌類、ラビリンチュラ類を含め)を粘菌と言います。

真性粘菌は互いに細胞が融合して多数の核を持つ一つが、アメーバ状になりながら餌となる有機物を求めて移動します。

細胞性粘菌は細胞が融合せずにそれぞれが細胞として、網状になりながら移動します。粘菌は成長(成熟)するまでは、光をきらい多湿の環境を好み、多湿のケースに繁殖する粘菌はマットや産卵木の材質を変えるので、幼虫の飼育や産卵には適していません。

粘菌の餌となる有機物が減ったり、成長すると、光と乾燥を好むようになり飼育ケースの外に移動して、子実体となり胞子を飛ばして子孫を残します。

粘菌は成長が早く、胞子が他のケースに移る可能性がありますので、飼育ケース内に発生したらすぐにマット交換と飼育ケースを消毒して取り替えるようにします。

もしも、産卵中の材に発生した場合は粘菌を拭き取り産卵木だけを隔離して、ペーパータオルなどに包み乾燥した状態で保管して様子を見ます。

・アオカビ (Penicillium)

アオカビ (Penicillium)

産卵木に発生するアオカビ属には白色、緑色、灰色、紫色のもが見られ、温度、湿度、空気(酸素)の好条件(25℃前後)で大量発生します。

産卵木をセットした直後の産卵木に多く発生します。一般にカビ類は木材のセルロース、リグニンなどの分解能力に優れていて、リグニンを完全に分解できるのはカビ類だけです。

カビは産卵木の表面についている有機物を食べ、環境が変わると菌糸体を残し死滅します。

そのカビの死菌体を微生物が食べて増殖します。

またカビが好む環境条件が整うとカビが増殖します。

産卵木全体をカビが覆ぐらい大発生した場合は、材質そのものを変えてしまいますので取り除きます。

通常は産卵木にカビが生えても自然に消滅してしまいますので気にすることはありません。